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Lube-Tips Newsletter Japan  発信元:日本ノリア編集部
ルーブ・チップス ニュースレター
2007年10月29日 No.39
 “潤滑人”は利益を生み出す
今日の「ちょっとしたヒント」
1.わずかな真空が解決
2.貯蔵グリースの汚染
3.球状粒子の発生源
4.ギヤボックスのサンプリング
今日のヒント1:わずかな真空が解決
 誤って、不適切なドレーンプラグを付けてしまったり、プラグワッシャーを不完全に取り付けてしまったことはありませんか? でも、タンクの中の新油は抜きたくないですよね。ギヤボックスなど小さな油溜めのある機械の場合、注油口の上に清潔な布をかけ、現場の真空ポンプで吸引すると真空が発生します。これが一瞬の間オイルを留めるので、ドレーンプラグを取外せ、ほとんどオイルをこぼすことなく、新しいプラグを再挿入することができます。

(投稿:スティーブ・ワインバーグ、教育担当者、Oil Can Hennry’s社)

今日のヒント2:貯蔵グリースの汚染
 汚染物質はグリースを劣化させる。長期保存中は容器をぴったり密閉しないと、汚染物質が保管製品の中に入る可能性が増える。最も一般的な汚染物質は水分で、外見上は密閉されたグリース容器に入り、容器を腐食させ製品を変質させる。ナトリウムセッケンのようなある種のグリースは、水で汚染されると柔らかくなる傾向がある。一方、ごくわずかな水分は、ベントングリースやカルシウム複合グリースを硬くすることで知られている。
 保管中の外観変化は普通起らない問題だが、酸化で表面が薄黒くなったり、透明に近づいたり、あるいはグリースが濁ったりすると、はっきり問題だと 分かる。

出典書籍:「Lubricating Grease Guide

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「油中の球状粒子の発生源として想定できるものは?」

解答はこちら

ICML検定について詳しくはこちら
読者の質問から:ギヤボックスのサンプリング
質問)「最近7基の大型ギヤボックスのサンプリングを始めました。ギヤボックスの底にはドレーン弁があり、上部にはサンプルをとるサイホン管があります。底から抜くか上からサイホンでとるか、どちらの方法が良いでしょうか。」

解答)ジェイソン・コーシェンスキー(ノリア・テクニカルコンサルタント)

 ギヤボックスの潤滑油を間違いなく繰り返しサンプリングできる確実な方法は、ドレーン弁からサンプルを取ることです。この方法を効果的に行うには、延長チューブを備えたミニメス型のサンプルポートを、機械に設置する必要があります。延長チューブは、ギヤボックスの油溜め内部の底、および壁から離れた所で、そして沈殿物が高濃度になるドレーンポートから離れた所からサンプルを引き抜くことができるでしょう。延長チューブは恒久的に設置されるので、サンプルは採取される度にいつも油溜めの同じ 場所から採ることができます。

専用ハ−ドウエア ─ 
 ミニメスのサンプルポートと延長チューブで構成されるスチール製の組立装置を設置します。ミニメスのサンプリングポートにダストキャップ、サンプルポートには名札をつけ、メッキ鋼またはステンレスで作ります。延長チューブはミニメスポートに取付けます。それはメッキ鋼あるいはステンレスで作り、ギヤボックスの中まで届く十分な長さにします。延長チューブは必要なら曲げ、そして切断できる3/16インチか1/4インチの管で製作します。

場所 ─ 
 ギヤボックスからサンプル油をとる最適な場所は、できるだけギヤセットに近い所です。延長チューブ付きのミニメスサンプルポートを使うとドレーンの中にサンプルポートを設置でき、そしてチューブを正確に望む場所に止める操作ができます。サンプルポート延長チューブ設置の経験則はチューブ先端を少なくとも2インチだけ、停止あるいは稼動面から離しておきます。

手順 ─
 延長チューブ付きのミニメスサンプルポートを使って、サンプルを吸い出すには少し道具が必要です。真空ポンプ、ホース返しが付いたサンプルポートアダプタ、サンプルチューブ、サンプル瓶およびフラッシング瓶です。真空ポンプは、油溜めから油を吸い出しサンプル瓶に入れるのに役立つでしょう。
 サンプリングをする前に、延長チューブ組立装置、ミニメスサンプルポートおよびサンプルポートアダプタおよびサンプルチューブを全部フラッシングする必要があります。分析用サンプルをとる前に、全ての部品容積の少なくとも10倍の量でフラッシングすべきです(経験則ですが)。

潤滑小事典の解答

解答)転がり軸受の疲労、亀裂、溶接スパッタ片、研削片

英語版はこちら


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ルーブ・チップス ニュースレター
2007年10月15日 No.38
 “潤滑人”は利益を生み出す
今日の「ちょっとしたヒント」
1.冬季のギヤ油ろ過
2.グリースの混合
3.難燃性作動油
4.摩擦調整剤の役割
今日のヒント1:冬季のギヤ油ろ過
 高粘度ギヤ油をフィルター・カートで処理するとき、フィルターハウジングやホースの油を完全に抜き、フィルターエレメントを交換すると良い状態になります。ISO VG680あるいはこれ以上粘度の高いオイルをろ過するときは、温度が30℃程度あるいはそれより高いことが必要です。我々の工場の減産期は、通常冬の間(1月から3月)ですが、この寒い時期に高粘度油をろ過するのは、ほとんど不可能になってしまいます。ある種の油は非常に高価なので、交換もできません。
 私は、作業場を防水シートで覆い、ヒーターを使うことで上手に処理できることを発見しました。機械を完全に止め、ロックアウトし、その油を作業場か他の加温された室内に持って行けるなら、そこでろ過しましょう。粒子測定器を使いISOコードの推奨値が得られたら、油を機械に戻しましょう。この方法が、貴方の会社でも役立つことを望んでいます。

(投稿:ジェイソン・フランクィッツ、潤滑係、Holcim社)

今日のヒント2:グリースの混合
 グリースには、多くの増ちょう剤、添加剤、基油の種類がある。その結果、異種のグリースを混合すると、異なった性能あるいは不適合となり、混合する前のグリース特性よりも劣るグリース混合物になってしまう。不適合性グリースの混合は、ちょう度、ポンピング特性、せん断安定性、油分離および酸化安定性のような特性を変えてしまう。一般に、2つの不適合性グリースを混合すると、結果として柔らかなグリースとなり、性能特性が失われると同時に、漏れの問題も発生する。

 不適合グリースを混合することによって起こる設備性能の不具合は、比較的短い運転時間の後に現れることもあるが、通常、長い時間をかけて少しずつ現れ、時には不適合グリースを混合時までさかのぼって原因を突き止めることが難しくなる。

 もし異なったグリースを使う必要があるなら、同じタイプの増ちょう剤のグリースを混合することがベストである。基本的には、適合チャ−トやグリース納入業者に照会すべきだ。そして、グリースの混合を避けることが、最も安全な実践法である。

出典書籍:「Lubrication Fundamentals

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「難燃性作動油の3つの名称は?」

解答はこちら

ICML検定について詳しくはこちら
読者の質問から:摩擦調整剤の役割
質問)「摩擦調整剤とは何ですか?これらが果たしている工業用ギヤ油への役割は?」

解答)ノリア・テクニカルコンサルタントチーム

摩耗調整剤と穏やかな耐摩耗剤は、軽い表面接触(すべりや転がり)のある機械設計で、接触をできる限り少なくするため潤滑剤に添加される極性分子です。これらは、境界潤滑添加剤とも呼ばれます。エステル、天然/合成脂肪酸およびグラファイトやモリブデン・ジスルファイトのような固形物質が、この目的に使われます。

 これらの分子は、極性エンド(ヘッド)と油溶性エンド(テール)を持っています。
いったん使用されると、分子の極性エンドは金属表面に到達して付着します。この分子配列を観察してみると、それぞれの分子が、お互いに縦に並んだカーペット繊維のようなものに見えるでしょう。

 摩擦接触が軽い間、これらの分子はコーティングされた1つの表面が、もう1つのコーティングされた表面に接触するとき、クッション効果をもたらします。
 もし、接触が強い場合は、この分子がこすり落され、添加剤の潜在的な利点をなくしてしまいます。

 機械設計者がもっと軽い接触(例えば衝撃荷重から)を前もって考慮するなら、耐摩耗添加剤として特徴的な強力摩擦調整剤を選ぶでしょう。亜鉛 ジアルキルジチオりん酸塩は一般的な耐摩耗剤です。このタイプの添加剤は、反応エネルギー(温度)が十分高いときは、実際金属表面と反応します。この反応層は犠牲表面保護をもたらします。

 荷重や金属接触が増加すると、添加剤および反応プロセスの抵抗力が増加します。結果として、イオウ-りんをベースとした極圧剤を使うことになります。極圧添加剤は、負荷がかかった表面に有機金属塩を形成し、これが攻撃的な表面損傷を保護する犠牲的皮膜として役立ちます。

潤滑小事典の解答

解答)りん酸エステル系作動油、水・グリコール系作動油、水-油エマルション系作動油

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ルーブ・チップス ニュースレター
2007年10月01日 No.37
 “潤滑人”は利益を生み出す
今日の「ちょっとしたヒント」
1.タンク内壁のさび対策
2.オイル分析の重要ツール
3.シルト粒子と軸受
4.軸受再給脂の時期
今日のヒント1:タンク内壁のさび対策
 鋼製の循環タンクのヘッドスペースは、時間の経過とともにさびてきます。さびは、摩耗の原因となり、酸化を進め、水を乳化する硬質の汚染物質です。水の浸入や、さびを抑制する手段が見つからないなら、空気と結露にさらされるタンクの内側を循環油に適合するグリースの薄い皮膜でコ−ティングすることを考えましょう。これは、系から油を抜き、タンクを清掃した後に行うといいでしょう。グリ−スは、クリーンなスポンジで簡単に塗ることができます。
(投稿: ミカエル・ロファルド 予知保全マネジャー Sappi Fine Paper社)

今日のヒント2:オイル分析の重要ツール
 物質組成を分析するため、世界中の分析技術者に使われている重要なツールといえば分光分析であろう。専門用語辞典は、多くの分析技術・機器について説明しているが、一般的な分光分析の目的は、粒子内の成分あるいは存在する化合物を列挙することだ。
 粒子の成分割合が確定すれば、実際の金属合金を識別でき、摩耗粒子の発生場所がわかる。化合物が存在すると思われる場合は、摩耗片と同様、添加剤の存在も推定できるだろう。
 粒子の燃焼を必要とするこれら分光計は、粒子の大きさが十分小さい場合のみ作動する。すなわち、それぞれの分光計の寸法制限を厳守しなければならず、さもないとまったく紛らわしい結果が得られる。8ミクロン、あるいはそれ以下が、検出できる最大寸法径である。

出典書籍:「Wear Debris Analysis」(英語版)

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「シルト大の粒子に対して敏感なのは、ジャ−ナル軸受か、転がり軸受か?」

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読者の質問から:軸受再給脂の時期
質問)「軸受を清掃し再給脂する時期を決める一般的な方法はあるのでしょうか?」

解答)ノリア・テクニカルコンサルタントチーム

 グリースと軸受の清浄さを維持するため、手動給脂という難題に実際取り組むとなると、軸受を開放することを避けるのが、多くの場合最良策です。そのメリットは実際、リスクやコストを上回るものです。しかしこれを行うためには、綿密な計画が必要となります。

 この課題を2つに分けて考察しましょう。
 第1の課題は、軸受再給脂の時期と方法です。もし、軸受がグリ−スで潤滑されているなら、軸受のキャビティを開けることなく給脂が可能なニップルや給脂口を付加するのが第一でしょう。もし、軸受が適切な管理基準(適切な品質、適切な製品選定、正しい量、適切な周期、クロスコンタミがないこと)に従って再給脂されるなら、分解清掃は不要です。もし、軸受がニップルやリリ−フ付でないなら、分解清掃が唯一の選択肢です。そして、この作業計画は下記の多数の要因に基づいて決定しなければなりません。
 第2の課題は、分解清掃をするための基準となる技術があるかどうか、ということです。複数の評判の高い潤滑剤のテキストを調べたり、大手軸受メーカー2社と協議しましたが、軸受を分解し再給脂を決定する一般的に認められた基準はない、という結論になりました。

 再給脂周期を選び決定するのに影響すると思われるいくつかの要因には、作業が行われる場所に接する環境の良し悪し、先回再給脂を行った時に押し出されたグリ−スの品質、ハウジングの大きさ、ハウジング・スペ−スの広さ、最適なハウジングの設計、再給脂中に古いグリースを押し出すのに適したハウジングの設計、軸受に加わったストレス(温度上昇、高周波エネルギーの増加)などがあります。

 音響測定あるいは高周波測定法の利用は、手動による再給脂の計画的周期を決めるのに最も役立ちます。

潤滑小事典の解答

解答)転がり軸受

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