Lube-Tips Newsletter Japan
発信元:日本ノリア編集部
ルーブ・チップス ニュースレター
2007年08月20日 No.34 |
|
“潤滑人”は利益を生み出す |
今日の「ちょっとしたヒント」
|
1.封じて守ろう
2.合成潤滑剤とギヤボックス
3.この添加剤は何?
4.貯蔵油と供用中の油 |
今日のヒント1:封じて守ろう |
潤滑油からの水の締め出しは、終わりなき戦いです。水は、恐らくトップクラスの汚染物質で、機械が故障するまでの時間を10分の1に縮めるでしょう。ねじ込み型のブリーザーでは、水がねじ溝を伝わって下へ落ち、潤滑油を汚染します。
ねじの周りには、錆や摩耗粒子のような、別の形の汚染物が発生します。ねじ溝の空気の隙間は錆が発生する隠れ場になります。レンチでごく強く締め付ければ、水の浸入を止めることはできるでしょうが、ねじ山が切れ、潤滑油の中に落ちたりします。管用ねじを使った全てのブリーザーに、少量のねじシール材を付ければ、この危険性は一挙に減るでしょう。ねじシール材は、空気の隙間を無くし、ねじを滑らかにし、水を封じてくれます。
(投稿:ゲイリー・サンズ、製紙工場潤滑技術者、Tembec Inc.)
|
今日のヒント2:合成潤滑剤とギヤボックス |
米国西部で稼動している石炭燃焼発電所で、石炭を粉砕するのに使っていた青銅と鋼のウォームギヤボックスが、想定より早く寿命切れになった。稼動1年後のギヤボックスの検査によれば、この機械を製作したメーカーの推奨によるAGMA 6EP(ISO320)ギヤ油は、十分に潤滑と保護作用をしていなかった。過剰な摩耗金属および低粘度が、オイル分析報告書で確認されたため、発覚した。
極圧ギヤ油をさらに分析したら、潤滑油中に粒子汚染物が大量に堆積し、極圧添加剤が枯渇していたことが分かった。過剰な摩耗の連鎖反応が起きていたのだ。
AGMA 6EPギヤ油を合成AGMA 7 R&Oギヤ油に交換し、特別仕様のオイルフィルタを設置することで、著しく摩耗金属を減らし、摩耗の連鎖反応を断ち切ることに成功した。
出典書籍:「Lubrication Excellence 2007」最新コンファレンス予稿集
|
潤滑小事典 |
あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「SAE 0W-30のエンジンオイル中にあるのに、SAE 30のオイル中にない一般的な添加剤の名称は?」
解答はこちら
ICML検定について詳しくはこちら |
読者の質問から:貯蔵油と供用中の油 |
質問)「潤滑油の中には、寿命わずか1〜2年の貯蔵油があり、供用中の油は数年間もつと聞きました。何故でしょうか?」
解答)アシュレイ・メイヤー(Noria Corp.)
あなたがおっしゃっていることは本当です。適切に維持されている供用中の油が長持ちする時間と比較すると、貯蔵油はかなり短寿命です。ここでの問題は、通常引き合いに出される添加剤の溶解性です。化学的に言うと、多くの添加剤がむしろ基油に溶解しているというよりも、分散あるいは混合しているので、多少言葉として誤っています。長時間保管されている潤滑油中の添加剤は沈降します。このことは、高添加比率の潤滑油では顕著です、このような油を長期間そのまま置くと、ドラム缶の底に厚いスラッジが堆積していきます。多くの添加剤が本来極性であることから、無極性の含有量が多い基材を使うと悪化します。
油を効果的に使うには、添加剤が良く混合されている状態を保つことです。
もしあなたが、粒子や水の汚染物質を最小限に抑えられるなら、粒子スクラビングや水洗および他の破壊的な消耗の相互作用を避けられるでしょう。結果として、この油は、貯蔵時の寿命より実質的に長くもつことになります。
|
潤滑小事典の解答 |
解答)粘度指数向上剤
英語版はこちら
|