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Lube-Tips Newsletter Japan  発信元:日本ノリア編集部
ルーブ・チップス ニュースレター
2007年02月26日 No.22
 潤滑油の言いたいことを聴けていますか?
今日の「ちょっとしたヒント」
1.粒子計測を止められた!
2.5つのチェック項目
3.アラーム限界の確認を
4.計測は歯医者と同じ
5.粘度の増加率

読者の質問から:粒子計測を止められた!
「大規模電力会社の中央研究所で、油分析を実施しています。ここでは、重要な設備(コンプレッサー、油圧システム、タービン)から採取した潤滑油中の粒子を光学粒子カウンタを用いてルーチン分析しています。
 最近、研究室のマネージャが粒子計測をやめるべきと主張しました。分析対象の油(全体の1パーセント未満)はいつも清潔であり、分析時間と費用をかけて実施する理由がないとのことです。どう対応したらいいでしょうか?」

解答1:5つのチェック項目
 研究所が、粒子汚染コードの重要な変化を報告しないのは、確かに「いつも良い状態の潤滑油で稼動し、潤滑油の供給も優れている。設備は、全く摩耗しない。フィルタやブリーザーシステムも完璧な状態にある」からかも知れません。ただし、この考えが正しいことを確認するためには、いくつかの確認が必要です。

1) 設備の損傷記録をレビューし、潤滑油がいつも清浄であるなら、潤滑に起因した設備損傷率を低く見積もる。

2)潤滑油交換頻度の確認。不必要に頻繁な潤滑油交換により清浄度が保たれている場合があります。我々の設備で隔週交換プログラムが間違って状態監視プログラムに導入されていた事例があります。

3)サンプリングした潤滑油が全体の状態を代表しているのを確かめてください。また、担当者が正しい方法潤滑油を採取しているのか確認して下さい。

4)使用する光学粒子カウンタの性能と限界を評価・確認して下さい。 校正機器を用い、個々の機器を校正確認すべきです。

5)最後に、一連のサンプルを外部の2〜3の分析機関で分析し、その結果を比較します。その際、適用した分析方法が自社の分析室と同様か確認して下さい。

 効率的でない点が見つかった場合、改善のコンサルテイングや教育に着手します。いかなる場合でも、サンプリング頻度の変更は考えますが、固体粒子汚染に関するモニタリングは絶対に止めません。

(解答者:Jose David Trocel、Fertinitro社信頼性エンジニア)

解答2:アラーム限界の確認を
 もし、1パーセント未満のサンプルがアラーム限界を超えるようなら、何か起こっていると考えるでしょうね。

 最初に、設備の要求事項としてアラーム限界を確かめます。2番目には、潤滑油のサンプリング方法が系を代表していることを確かめてください。 3番目には、潤滑油交換のタイミングと、サンプリングタイミングを比較して、潤滑油の変化が頻繁でないことを確認して下さい。また、新油に交換した後のサンプリング タイミングは、定常時のそれと変えてください。 最終的に、控えのサンプルを別の分析室で分析し、分析室の能力について確かめてください。

 これをすべて確認した後、有益なフィードバック情報を得るためのサンプリング間隔を決めてください。データの内容は必ず再確認すべきです。潤滑の問題により生じる主要機器の損傷の対応が、確認なしだと非常に難しくなります。

(Roy Carter、パブリックサービス予防保全アナリスト)

解答3:計測は歯医者と同じ
 赤外分光に関して同様の質問を受けた経験があります。プラント保全後2〜3年で、プラント全域で捕捉数が減少し、「何も見つけないのに、なぜ分析するのだ?」と聞かれました。
 このような質問をする方への良い答えは;
「虫歯がないからといって、歯医者に行くのを止めませんよね」。
実際、粒子計数が低下、もしくは維持されている状況は、清浄であることを意味し、関係者が、それぞれの仕事をきっちり実施していること、設備が延命されつつあることを示しています。

 別の視点では、粒子計測は汚染よりも、さらに深刻な問題の検出に一番適した“指標”であるとも言えます。粒子数が増加し、追加試験としてフェログラフィを行うことは、早期損傷の可能性のある機器を特定する助けとなります。問題を早く検出して、特定することにより、損傷対応の時間や費用を低減できます。

(Ron Behnk、General Mills Operations 社 信頼性シニアエンジニア)

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「ISO粘度グレードで示される粘度の増加率は?」

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ルーブ・チップス ニュースレター
2007年02月05日 No.21
 潤滑油の言いたいことを聴けていますか?
今日の「ちょっとしたヒント」
1.清潔な現場の必需品
2.潤滑油酸化との戦い
3.混合オイルのグレード
4.分析結果に当惑?

今日のヒント1:清潔な現場の必需品
 潤滑油は、酸化によって経年変化します。油酸化は、油の高濃度化の主要因です。油の高濃度化により、スラッジやワニスがエンジン部品に形成され、摩耗が増大したり、潤滑不足や燃費低下を誘発したりします。酸化防止剤は、潤滑剤の酸化分解反応の速度を低下させ、酸化による経年変化を抑制する重要な添加剤です。

(投稿:David Crea, US Salt)
今日のヒント2:潤滑油酸化との戦い
 油中の水分を検出するクラックルテストは、総汚染量のみを示しますが、試験は簡単です。潤滑油のサンプル少量を160℃(320F)に保持したホットプレートに滴下します。油滴に水分が含まれる場合、ホットプレート表面に到達後、すぐにパリパリと音を立てます。パリパリという音は、含まれる水が沸騰する音です。このテストの水分検出限界は、およそ0.1%までです。それ以下の水分量でも、軸受の寿命低下を引き起こしますが、現場の試験として有効です。

出典書籍:「Lubricant Additives」より

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「SAE 20グレードのオイルをSAE 40に混合したオイルの粘度は、SAE 30、SAE 60のどちらに近いですか?」

解答はこちら

ICML検定について詳しくはこちら
読者の質問から:分析結果に当惑?
質問)「油圧システム油の分析レポートで、時たまISO21/18と同等の高い粒子計数が示される場合がありますが、摩耗金属とシリコンの値は4ppm未満と低かったりします。こんな時は、どのように対処すれば良いでしょう」

解答)ジェイソン・コーチンスキー, Noria Corporation

 粒子の組成を完全に把握するには、分光分析の実施や、システムを構成する材料評価が必要です。これらの実施により、粒子の発生箇所が判断できます。4ppmという数値なら、摩耗金属の量はわずかといえます。
 適切な頻度で、システムのサンプルデータを取得し、変化率を把握してください。特に、摩耗金属総量の大きな変化に注視しましょう。摩耗金属総量が、データの採取ごとに、ほぼ同じ量を示すなら、定常運転状態に伴う摩耗粉でしょう。ただし、分光分析法では、最高でも7ミクロン以下の粒子のみを検出することを覚えておいてください。 また、いくつかの金属では有効でない場合があります。
 あなたには、粒子計測後の鉄密度分析と、パッチテストというアプローチを推奨します。 粒子計測の際に、清浄度目標を設定してください。計測値が目標値より大きいなら、鉄密度分析を実施し、同様に目標値(15パーセント前後)を設定してください。テスト結果が15パーセント以上なら、分析フェログラフィを実施してください。結果が15パーセント未満なら、パッチテスト(フィルタグラム)を実施してください。これらの試験データで、どれが高い増減率で推移しているか着目してください。そうすれば、トラブルが生じる前に、問題が把握できるでしょう。
 ブリーザーや、フィルタの状態を見て、汚染粒子を効率的に除去・捕捉しているかどうかの確認も大事です。

潤滑小事典の解答

解答)SAE 30

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