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Lube-Tips Newsletter Japan  発信元:日本ノリア編集部
ルーブ・チップス ニュースレター
2006年9月25日 No.12
 潤滑技術の世界を覗いてみませんか?
今日の「ちょっとしたヒント」
1.粘度増加の原因
2.“その場分析”の粘度測定
3.油圧作動液の引火点
4.エンジンオイルのBN


今日のヒント1:粘度増加の原因
 循環油の粘度上昇原因として、油の中に乳状化した水が存在しないと仮定した場合、以下が関与している可能性があります。
 - 油の酸化
 - 圧力の増加
 - 供用温度の低下
 - より高い粘度を有する流体による汚染
 - 高温時に軽油成分が蒸発/損失した
 - グリコールによる汚染
 - すすによる汚染

今日のヒント2:“その場分析”の粘度測定
 粘度測定には、考慮すべき2つの測定手法があります。
 1つには、粘度コンパレーターを用いる粘度比較で、テスト油と参照油の流体特性を比較します。 実験室レベルの粘度計と比べても、かなり正確(95%以内)ですが、参照油と大きく異なった粘度指数を有する劣化油への適用は見合わせるべきです。
 これらの装置は、傾向比較のため、いつも同じ温度条件で使用されることが重要です。分析室へは、恒温設備の設置が望まれます。これらの手法は、評価の第1段階で行われるものです。データの矛盾や、結果が疑わしい場合は、再度測定し、データを確認して下さい。

 2つには、粘度計による粘度測定です。粘度コンパレーターより高価な装置を必要としますが、より正確な粘度情報が得られます。将来に備え、あるいは予算が許容するなら、迷わず粘度計を導入しましょう。

Lubrication Excellence 2006 Conference Proceedings」より

潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「低粘度油圧作動液の引火点は、通常何度とされていますか?」

解答はこちら

ICML検定について詳しくはこちら
読者の質問から:モーターオイルの特性の確認
質問)「エンジンオイルのBN(塩基価)が、新油の値の50%まで下がったら、オイル交換の時期との記事を読んだことがあります。その場合、4クォートのエンジンオイルに対し、数オンスの新油の添加により、BNを許容範囲に復帰させることはできますか? 注:エンジンオイルの他のパラメータの分析値は、許容値内です」


解答)Matt Spurlock, Noria Corporation

 BNテストは、潤滑剤のアルカリ度の測定です。内燃機関が、正常燃焼する際に形成される酸を中和する能力を示しています。
 潤滑剤のBNが新油の50%以下になった場合は、基本的に潤滑不足に対する警告となります。 BNは時間と供に低減しますが、その低減速度は、時間の経過と共に加速することが十分予見できます。つまり、この警告的なアラームは、劣化の加速に対応する時間的猶予を与えるものです。

 かつては、BNが2以下の値に達すると、潤滑剤の全交換の時期とされていました。4クォートのシステムに対する付加を数オンスと見なすと…油の分析なしには、これは確認できません。あなたは単純に、新油を加えることによる味付け的改善を考えているようですね。

 あなたが意味した“数オンス”はサンプル瓶(通常、サンプル瓶は4-6オンス)を意味していると思われます。 少なくとも、この量では、アラーム状態まで劣化したオイルのBNを復帰させることは難しいでしょう。貯油槽中の油の性状改善には、少なくとも25%の置き換えが必要です。前述の方法は、いくつかの要素、特に供用条件の苛酷さを配慮したものです。

 25%未満の部分交換では、手間ひまを考えると、満足な結果が得られないでしょう。測定すればわかることです。128オンスに対して、数オンスの添加を考えているようですね。車はまだ動くでしょうが、潤滑保護がない状態ですよ。

潤滑小事典の解答

解答)180〜220°C

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ルーブ・チップス ニュースレター
2006年9月11日 No.11
 潤滑技術の世界を覗いてみませんか?
今日の「ちょっとしたヒント」
1.油に混入したチタニウム
2.汚染物質の防止
3.油を破壊する化学反応
4.ギヤボックスの摩耗対策


今日のヒント1:油に混入したチタニウム
 使用中の油から検出されたチタニウムは、塗料からの汚染を示しています。この汚染は、ギヤボックスの交換部品や、再生された部品などから発生するようです。チタニウム汚染は、高合金軸受の摩耗、または特殊な鋼製ギヤから生じる場合もあります。
 最近、しばらく稼働していたギヤボックスを点検しました。油分析の結果、チタニウム、銅、ニッケル、鉄濃度の増加が見られました。ギヤボックス点検時に、ギヤの1つが塗装されていることを確認しています。油には高いレベルの酸が含まれ、使用中に温度上昇したギヤボックス内で、ギヤの塗料は溶け、凝結していました。

(Brian Groff, Minserco, Inc.)
今日のヒント2:汚染物質の防止
 簡単な注意が守られないと、装置の損傷原因となる汚染した潤滑剤が、メインの貯油槽に転送され、他の設備にまで混入してしまいます。
 使用中でない周辺機器、ポンプ、オイル缶、グリースガン、メジャー、漏斗などは、常に清浄度を保つため、カバーをかけます。さらに、集中供給・潤滑システムでは、潤滑剤を密閉ラインで扱うため、周辺機器を正しく操作する必要があり、汚染防止策の実施を強く勧めます。

「Lubrication Fundamentals(潤滑の基礎)」より
潤滑小事典
 あなたの知識を試してください。ICML検定問題の1つです。
質問)「使用中の潤滑油に影響を及ぼす化学反応で、最も破壊的なものは何ですか?」

解答はこちら

ICML検定について詳しくはこちら
リーン生産のヒントー微粉炭機ギヤボックスの摩耗対策と延命策
 米国西部地区で操業する石炭火力発電所では、石炭の微粉化プロセスで、短時間でのギヤボックスの消耗に直面していました。ギヤボックス年次点検時の油分析結果より、製造業者によって推薦されたAGMA 6EP(ISO320)ギヤオイルが、わずか使用1年後には、適切な潤滑と保護性を失っていたことが示されました。これは、使用した油中の過度の摩耗金属の存在と、粘度低下の分析レポートによって確認されました。使用したEPギヤオイルのさらなる分析の結果、潤滑油中への粒子状汚染物の、過度の蓄積とEP添加剤減少が、ギヤボックスの消耗に関係していることがわかりました。微粒子の汚染は、主に土、石炭の粉、軸受と歯の磨耗から発生する金属粉で、これらの連鎖が過度のギヤ磨耗を引き起こしました。

◆粉砕機ギヤボックスの概要と運用経費 
 このプラントの粉砕機ギヤボックスの初期の設計は、60年代前半に行なわれています。 ギヤボックスは、粉砕テーブルに直接接続した青銅のブル・ギヤと、それを駆動する800rpmの大型電動機に接続した鉄鋼ウォーム・ギヤから構成されます。貯油槽容量は255ガロンで、温度制御のため、水冷式の熱交換器が付帯しています(青銅ギヤと鉄鋼ベアリング間には、ISO320EPギヤオイルの無ろ過での供給・潤滑を推奨)。
 このギヤボックスは、頑丈でシンプルに設計されていますが、メンテナンスコストが増加傾向にあり、さらに、メンテナンスのためのプラント停止期間/オーバーホール間隔は、プラントの発電スケジュールに合致しませんでした。粉砕機ギヤボックスの典型的なメンテナンスコストと、メンテナンス間隔の実例は以下の通りでした;

1) 12か月ごとの油交換コストは、材料費、人件費込みで5,000ドル、
   その間の発電停止に関わる損出が2〜5万ドル。これは、石炭火力
   発電ユニットでは、典型的な保守間隔時間となります。

2) 10年操業すると、青銅製ブル・ギヤの歯はやせ細り、その交換には
   4週間の期間が必要となり、1ユニットあたり保守作業込みで30万
   ドルの総費用となります。

3) 20年操業すると、ギヤボックスの部品全交換が必要となります。交
   換部品と工賃は、1ギヤボックスあたり45万ドルを超え、さらに、
   1粉砕機あたり25万ドルの生産損出が生じました。

 上記は、13システムの微粉炭機が運用されているプラントの例です。

◆摩耗連鎖反応の抑制
 磨耗した部材の詳細な予備分析では、青銅のギヤ表面は、顕著なすべり接触により、スポーリング状態にあったことが判明しました。この時点で、青銅のギヤ表面摩耗問題の重要性が取りざたされました。プラント担当者は、摩耗連鎖反応を抑制するため、より良い潤滑システムの調査を開始しました。その結果、担当者は、青銅製ブル・ギヤ表面に関する摩耗パターンは、石炭粉、塵埃、ギヤオイル添加物と微粒子間の接触や触媒反応など、いくつかの要素が複合した結果と予測しました。供用中のEPの添加剤が、 化学反応により消耗します。最も可能性あるメカニズムは、リンや硫黄の関与で、EP添加剤が青銅製プル・ギヤに対する反応性を示すようになり、結果としてギヤオイル中の銅濃度増加につながります。

この続きは「Reliable Plant」(英文)のサイトから!
潤滑小事典の解答

解答)酸化

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